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第5回コラム「オーバーハング」

皆様はオーバーハングという言葉を聞いたことはあるでしょうか。
オーバーハングとは、
「前輪から最前部まで」「後輪から最後部まで」
の距離のことをいいます。
このオーバーハングは一般的に、
車体が小さい自動車は短く、車体が大きくなるにつれて長くなっています。
では、オーバーハングにはどのような役割があるのかについて簡単にお話します。
オーバーハングを長くすると、ホイールベース(前輪と後輪の距離)を短くすることができ、より小回りになります。
例えば、乗用車は、大型車に比べ車体が短いので、オーバーハングは短くなっています。そのため、右振りや切り返しすることなく曲がることができます。
一方で、オーバーハングが短い場合は、ホイールベース(前輪と後輪の距離)は長くなるため、小回り時、右振りや切り返しが必要になります。
例えば、大型車は車体が長いため、1回で曲がりきることが難しくなります。
しかし、少しでも小回りができるように、構造上オーバーハングは長くなっています。
そんな特性を持つ「大きなクルマ」。
多くの方はそんな大きなクルマを運転する機会は無いかもしれません。
しかし、市街地を運転する中で、大きなクルマと一緒になる機会は必ず訪れます。
オーバーハングによる事故を貰わないようにするためには、どんなことに注意すれば良いのでしょうか。
先ずは、
右左折しようとしている大きなクルマの側方を通過するとき、
安全な間隔を確保することです。何も考えずに接近することは避けなければなりません。安全な間隔が確保できない場合は、側方を通過してはいけません。
また、
駐車場で駐車する際には可能な限り、大きなクルマの横に駐車することを避ける
ことです。接触されるリスクが高くなります。
さらに、
高速道路や片側2車線以上の道路で、大きなクルマと並走することを避ける
よう運転する配慮も効果的です。
オーバーハングの特性を理解し、事故を回避するのは大きなクルマを実際に扱うドライバーだけではなく、
周りの小さなクルマを扱うドライバーの気配りが大切なのです。